埼玉の川越メル珈琲での自家焙煎教室|勉強編【体験レビュー】

毎日コーヒーを飲みたいけど、喫茶店によるとお金がかかってしまう。あるいは、生豆を買ってきて自分で焙煎し、好みの一杯を作ってみたいけど、どうしたらいいのかわからない。

そんな不安を解消するため、川越メル珈琲の焙煎教室に参加してきましたので、この体験レビューを紹介します。焙煎教室に興味があるというなら、お勧めです。

詳細な焙煎方法については「埼玉の川越メル珈琲での自家焙煎教室|実践編【体験レビュー】」を参照ください。

川越メル珈琲とは市役所近くの喫茶店

川越メル珈琲は自家焙煎で提供

東京から1時間程度に位置する、埼玉県川越市は特徴的な蔵造りの街並みから小江戸と呼ばれています。

この街並みから少し外れた、川越市役所と初雁中学校に面した住宅街にひっそりと佇む喫茶店。そこに川越メル珈琲があります。

特徴としては、同じ豆でも焙煎度合いを変えることで、酸味・苦味、スッキリ・コクといった味を日々変えながら提供していることです。これは煎り方を変えて自家焙煎を行なうからできることのようです。

書道も嗜むマスターの趣向か、達筆な書が飾られている店内は一杯のコーヒーを飲む間、目でも楽しませてくれます。

焙煎教室の内容~勉強と実践を一緒に~

川越メル珈琲について簡単に説明しましたので、焙煎教室での体験レビューについて紹介していきましょう。1日の焙煎教室には勉強編と実践編の2つを行ないます。

勉強編では、コーヒーの歴史、コーヒーの味に関わる工程、焙煎度と味の変化についての講義があります。

実践編では、どこのご家庭にもある鍋を使って、生豆を焙煎した後、ほかの参加者との試飲を行ないます。

参加した日は18時から開始し21時前には終わりました。ここでは勉強編の内容についての体験レビューになります。

コーヒーの歴史

焙煎するコーヒー豆とはそもそもいったい何なのでしょうか?実はコーヒー豆は、コーヒーノキという植物の果実内にある種だそうです。

この種に対して、火で焼き粉々にした後、お湯に通したものを飲むと言われると不思議な感じになりますね。例えば、梅では果実を食べることが主であって、梅の種に対して何かしようとは思ったことが無いですから。

コーヒーの元祖はエチオピアでの秘薬と言われています。この秘薬がコーヒーノキの種だったのです。

当時は、コーヒーノキの種と水を釜の中で一緒に煮た後の液体を飲んでいたとのこと。飲む理由は、修道院における夜の儀式など絶対に寝てはいけない際に、眠気覚ましとしてだったのです。眠気覚ましは今では、カフェインによる覚醒作用であることがわかっていますが、昔の人々は経験的にわかっていたのですね。

釜で似た液体のコーヒーとは、いったいどんな味がするんでしょうかね?今では紙や金属といった様々なフィルターの登場や、フレンチプレスを始めとするたくさんの抽出方法の発展ということを考えると、味はおいしくなかったのでしょう。あくまでも眠気を覚ますための飲み物という位置付けだったということがわかりますね。

8工程の中でコーヒーの味を決める焙煎が最も重要

一杯のコーヒーが出来上がるまでは8工程を経る

現代の美味しいコーヒーを味わえるまでの工程は次の8ステップを経ます。

①栽培 ⇒ ②収穫 ⇒ ③精製 ⇒ ④保管(輸送) ⇒ ⑤焙煎 ⇒ ⑥保存 ⇒ ⑦粉砕 ⇒ ⑧抽出

品種や品質も大切ではあるが、コーヒーの味を一番決めるのは焙煎である、とマスターは言います。では、それぞれについて一緒に勉強していきましょう。

①栽培

コーヒーの栽培に適しているのは山岳地帯などの寒暖差が激しいことが重要とのことです。

日中、大量の太陽光を浴びることで、光合成によりエネルギーを生成します。夜間、低い気温においてコーヒーノキは日中に生成したエネルギーを種子に蓄えることで生存を試みます。

さらに気温が低い状況では、種子は固く引き締まります。

これらのことによって、品質の高いコーヒー豆が出来上がるとのことです。

実際、主要なコーヒー栽培地としてのブラジルを始め、コロンビア・タンザニアは山岳地帯に位置していますものね。これらの産地は、赤道の北南25度に位置し、コーヒーベルトと呼ばれていることも有名でしょう。

②収穫

収穫の工程においては、品質に大きな差をつけることはないとのことです。

コーヒーノキから果実を一つ一つ収穫していきます。もしくは機械を使って一括に集めます。

③精製

果実からコーヒーの豆となる種を取り出す工程です。代表的なものに自然乾燥によるナチュラルと、水槽に漬けて果肉を除去するウォッシュドとがあります。

前者は昔からある最もシンプルな方法で、多くの農園にて採用されています。欠点としては雨が降ると台無しになるので、カラッと乾燥しており乾季がはっきりとしている必要があります。

他方、後者はナチュラルでの欠点に対するために発案された方法で、際立った酸味とスッキリとした味わいになります。欠点としては大量の水や大きな水槽といった設備費がかかってしまうことです。

④保管(輸送)

農園での保管や、日本への輸送の工程ではコーヒーの味を変える要素はないとのことです。

⑤焙煎

マスターが最も重要視している工程が焙煎です。焙煎とは生豆(なままめ)を炒ることです。この炒る時間によって酸味や苦味を変えることができるとのこと。

詳細は後程紹介します。

⑥保存

炒った豆をどのように保存するか、いわゆる酸化を防ぐ工程です。

巷では冷凍庫に入れるであったり、ジップロックに入れて冷蔵庫で保存するなどがあります。

しかしマスターの考えは違います。1週間程度で飲み切れる量を都度焙煎することが重要であると述べています。

一般的には、賞味期限としては1年から1年半程度持つコーヒー豆ですが、そもそもピークを過ぎてから味が劣化していくのです。長期的に保存したいのであれば生豆のままにしましょう。この場合最大4年は持ちます。

コーヒー豆の保存方法にもいくつかある中で、あえての早期消費、またそれができる程度を焙煎するという考えには驚愕ですね。

⑦粉砕

コーヒー豆からコーヒー粉にする工程です。

挽いた豆の細かさで、抽出時にコーヒー成分が出てくる量が変わり、味わいに関係します。

一般的に、粗挽きでは大きな粉のためコーヒー成分の流出がゆっくりでスッキリした味に、反対に細挽きでは小さな粉のためコーヒー成分の流出が素早くコクのある味になるという特徴があります。

⑧抽出

コーヒーの最終工程、抽出にも様々な手法や器具、考え方があります。

この中でも普段マスターは、ネルを用いた透過法を採用して提供しています。使い捨てのペーパーフィルターと異なり、手入れに手間のかかる分、粗い目のフィルターでコーヒー成分がより通り抜けるのが特徴です。コクや深みをしっかりと感じることができる一杯なのもこの特徴のおかげなのでしょう。

川越メル珈琲では焙煎教室に加えて淹れ方教室もあるとのことなので、そちらの参加も楽しみですね。

8工程まとめ

普段何気なく飲んでいる一杯のコーヒーが出来上がるまでにこんなにたくさんの工程があると知れると感慨深くなりますね。

①から④については我々消費者では変更することなどできません。ここでは産地やどのように精製されたのかという情報から選定することになるでしょう。

残りの⑤から⑧の工程で、マスターはなぜ焙煎が重要だと思っているのでしょうか。次で一緒に見ていきましょう。

焙煎度と味の変化

スーパーなどのコーヒー豆・粉には、浅煎りや深煎りといった記載があるかと思います。実はこれら、豆の焙煎度合いが味に直結しているとのことです。下図を見てみましょう。

焙煎度と味の関係

横軸には焙煎度合いで、左のほうが火にかけた時間が短く、右に行くほど長い時間になります。縦軸にはコーヒーの味を決める4つの要素、酸味(黒線)、香り(赤線)、コク・苦味(青線)を列挙しています。上のほうが各要素が強く含まれ、下に行くほど含有量が少なくなります。

極浅煎り、浅煎りは別名にライトロースト/シナモンロースト(以降、別名にはローストを除き記載します)があります。この場合、酸味が最も含まれ、中煎りに向けての香りが出始めており、コクや苦味が少ないのが特徴になります。

中煎りは別名にミディアム/ハイがあります。浅煎りからの香りがより強く感じられる焙煎度合いになります。

中深煎りではシティ/フルシティの別名で呼ばれます。このあたりからコクや苦味が出始め、反対に酸味が少なくなる特徴があります。

深煎り、極深煎りではフレンチ、イタリアンの別名で呼ばれます。中深煎りで出始めたコク・苦味がより強く感じられ、酸味はほとんどなくなります。中煎り・中深煎りと比べ香りの味わいも少なるなるのが特徴です。

コーヒーの大筋の味を決めるのは焙煎であることが、マスターが最も重要視している理由とのことです。確かに生豆の品種や粉砕粒度、抽出方法によってもコーヒーの味は変わりますが、それは微調整なのでしょう。

同じ品種の豆であっても煎り方を変えると、飲んだ際の印象が全く違うとのこと。この考え方が店のメニューにも表れているのでしょう。コーヒーの種類だけでなく、焙煎度合いによる味のチャートを示しています。これはコーヒーをほとんど知らなくても飲みたいものを決められますし、コーヒー通でも意外な組み合わせの味を飲むことができるでしょう。


コーヒーの味を決めるのは焙煎のまとめ

川越メル珈琲で行なわれていた焙煎教室に参加してきましたので、その体験レビューをまとめてみました。

ここでは、座学による勉強編のみですが、とても濃厚な時間でした。座学による勉強を受けることで焙煎に向けてのワクワクが高まりますね。

焙煎するための道具や手順などについては次回の焙煎編で紹介します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました