『ゴッホ展ー響きあう魂 ヘレーネとフィンセント』に行ってきました~感想・まとめ~

「ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」のパンフレット 豊かな人生の享受
「ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」のパンフレット
  • 美術品とか普段見ないからどんなところに注目したらいいのかわからない
  • 東京上野の東京都美術館で開催中のゴッホ展についての感想が知りたい
  • どんな作品がありどういう展示なのか知りたい

そんな方に向けて、ここでは始めにゴッホについて紹介し、次にゴッホ展について紹介します。

東京都美術館にてヘレーネが愛した画家たちの展示会~ゴッホ展~

ゴッホ展の主役、フィンセント・フォン・ゴッホとは?

フィンセント・フォン・ゴッホ、通称ゴッホは、1853年オランダで誕生した画家です。

1880年頃、本格的に画家を目指すことを決意しました。

その後わずか9年の間で様々な作品を作り出すが、1890年の37歳という若さで生涯を閉じることになります。

生前では作品が売れず、死後に評価されたゴッホ

ゴッホ作品の特徴として、生存している間には売れた作品は数えられる程度しかないことでしょう。

『ヒマワリ』や『夜のカフェテラス』といった名作は死後に評価されることになります。

ヘレーネが愛したゴッホの作品

ゴッホの作品を一躍有名にした立役者は熱狂的な収集者であるヘレーネ・クレラー=ミュラーです。

彼女が多くの画家の作品を集めましたが、その中でも特にゴッホの作品を愛していました。

油絵や素描を250点以上集め、クレラー・ミュラー美術館を設立するまで至りました。

ゴッホ展とは?

ゴッホ展とは2021年9月18日から同年12月12日まで東京都美術館にて開催されている展示会です。

東京都美術館入り口近くにあるゴッホ展の巨大ポスター
東京都美術館入り口近くにあるゴッホ展の巨大ポスター

上記は東京都美術館にて広告されているゴッホ展のポスターです。大きな窓2つを使うポスターですので、大々的に宣伝していることが窺えますね。

下記に公式YouTubeの動画をリンクします。

『ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント』2021年9月18日(土)から上野公園・東京都美術館にて開催

先に紹介したクレラー・ミュラー美術館から厳選された約50点のゴッホ作品を展示しています。

特にゴッホ画業の初期から死去する晩年までの間の軌跡を垣間見える構成です。

ゴッホ展のアンバサダーは浜辺美波さんです。彼女が紹介する展示映像も紹介します。

『ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント』入口展示映像

ゴッホ展では3階建ての建物で展示される構成になっています。以下で、簡単に各階層を解説します。

1階部分はゴッホとヘレーネの紹介とヘレーネが愛した画家の作品たち

1階ではゴッホとヘレーネの人物紹介と、1854年から1921年に作成された約20点が展示されています。

ここではゴッホが影響を受けた、また彼の死後に与えた影響についての流れをたどれます。具体的には写実主義からキュビスムまでの近代絵画の流れになります。

2階部分はゴッホのオランダ時代とフランス時代での作品たち

2階ではオランダ時代とフランス時代の作品で一杯です。

最初はゴッホが画家になってからの素描を見ることができます。

奥に進むと同じオランダ時代に並行して完成された様々な油彩画。

最後には試行錯誤を繰り広げたフランス時代での作品が展示されています。

3階部分はゴッホの晩年時代での作品たち

3階に進むとフランス時代でのアルル地方とサン=レミ以降の作品になります。

展示場の最後を飾るのは本展の見どころである『夜のプロヴァンスの田舎道』。

この作品はゴッホが「<ヒマワリ>のような作品にしたい」との思いから彼の人生の集大成といえるでしょう。16年ぶりに来日。

ゴッホ展のパンフレット

パンフレットの表紙です。

「ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」のパンフレット
「ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」のパンフレット

目玉である『夜のプロヴァンスの田舎道』が描かれています。楽しそうなゴッホ展になりそうな予感を与えてくれますね。

中身にはゴッホ展で展示されている作品を、展示構成に合わせて紹介しています。

ゴッホ展のパンフレット中身
ゴッホ展のパンフレット中身

ゴッホ作品収集家のヘレーネの紹介もあります。

裏面にはゴッホの『黄色い家』作品。

ゴッホ展のパンフレット背面
ゴッホ展のパンフレット背面

ほかにもアンバサダーの浜辺美波さんやチケット購入方法に東京都美術館へのアクセス方法なども記載されています。

『ゴッホ展ー響きあう魂 ヘレーネとフィンセント』の感想

ここからはゴッホ展に実際に訪れた際の感想を記載していきます。

ヘレーネの愛した画家の作品での感想

先に示した通り、1階にはヘレーネが興味を持った様々な人の作品が展示されていました。

この中ではカミーユ・ピサロ作の『2月、日の出、バサンクール』がとても興味深かったです。

理由としては見る位置によって表現が変わるからですね。

近くで見ると油絵の筆筋がハッキリとわかる力強さを感じられます。遠めで見ると日の出過ぎのみずみずしい草木の風景の一面をのぞかせてくれます。

近くからだけでなく、あえて遠くから見てみるのがオススメ。

ゴッホの素描作品での感想

2階の初めには木炭や鉛筆を始めとした素描の作品がずらりとあります。奥に向かって年代が経つにつれて白黒の陰陽をはっきりさせる試みが行なわれているのだろうと思います。

展示内の文章を見てみると、例えば鉛筆の代わりに黒チョークを利用した作品があります。他には紙の材質をこれまでと変えてみたりしたりしていたようです。

こうした試みの結果、強烈に白黒がよりはっきりとわかるようになりました。何度か作品を行き来してみるとより違いがはっきり分かると思いますよ。

これらが、画家を目指してからわずか5年程度ということから、ゴッホの画家に対する才能の高さが垣間見えました。こういった驚愕や発見も作品展での楽しみですね。

ゴッホのカラー作品での感想

2階の後半では前半と同じオランダ時代の作品ですが、白黒の素描作品ではなくカラーでの油彩画に挑戦した作品を展示されています。

『織機と織工』では、全体的に黒基調ではありますが、少し色が加えられています。

ゴッホといえば『ひまわり』のような黄色を初めとした艶やかなカラーをイメージすると思います。

しかし、画家を目指した当初では黒基調だったのですから、イメージの違うゴッホになっていて戸惑いを隠せませんでした。

ゴッホの黒基調からカラフル基調への変更期間での感想

実は、生前の間に売れたゴッホの作品はわずか数点だったのは知る人ぞ知る情報です。

売れていないという現実はゴッホ自身もわかってはいたのでしょう。ひょっとしたら何とかしないといけないと試行錯誤を繰り返していたのかもしれません。

これがハッキリと自覚するのが1885年ごろにパリに移住してからになるというのが、展示作品を見るだけでわかります。

これまでの画風としての白黒からガラリと変わり、多彩な色使いが見えるようになります。

『草地』や『青い花瓶の花』などは変化を象徴する作品でしょう。カラフルな色合いとなって多くの人がイメージするゴッホに近づきます。

ゴッホの療養時代での作品の感想

体調不良になって、自らサン=レミにて入院した際でも『サン=レミの療養院の庭』を精力的に作り上げています。

筆のタッチからは病気に負けないという強さに加えて、庭の草木でのしなやかさも感じることができます。

何気ない庭を風景としていますが、この作品からはゴッホが療養生活の中で静かに油彩画を楽しんでいるのが感じられるでしょう。

ゴッホの晩年時代での作品の感想

ゴッホ展の最大の目玉でもある『夜のプロヴァンスの田舎道』は3階の最後に展示されています。

ちょうどゴッホの晩年の時期でもあります。

ゴッホの死因は病気ではなく、ピストルを使っての自殺でした。

『夜のプロヴァンスの田舎道』にて太陽と月が輝く田舎道を描いたゴッホが思っていたことは何だったのでしょうか?

これはゴッホ展を体験した際に自身で感じてみてください。

Twitter上でのほかの人の感想

永遠に見ていたいなんて、ゴッホ展をとても満喫したようですね。

音声ガイドでは天の声とゴッホを演じる声で楽しむことができるようですね。

艶やかな色遣いのイメージ通りであるサン=レミ時代の画風が好きなようですね。

ゴッホ展~補足事項~

ゴッホ展でのグッズ販売

展示会の最後には出口に向かってゴッホ展での様々なグッツが販売されています。

ゴッホ展来店の思い出や、印象に残った作品のポストカードを購入するなどしてみると家に帰ってからも楽しむことができますね!

コロナ対策

コロナ禍ということで感染予防については強い関心があると思います。

安心してください。

東京都美術館では展示室内の混雑を避ける対策として、30分ごとの日時を指定する予約制をとっています。

このため、入場できる人の数を制限しています。

加えて、警備員や案内員といった、係員が多く、室内での人込みに対して注意喚起も行なわれておりました。

東京都美術館までの道のり

2021年12月12日までゴッホ展が東京都美術館にて開催されています。

東京都美術館までの道のりについて紹介していきましょう。

基本となるのはJR上野駅から徒歩で行くルートでしょう。7分近くで到着できるので軽い運動にもなりますよ。少し頑張ってみて5分以内に着けるように早歩きをしてみてもいいかもしれませんね。

始まりはJR上野駅の公園改札出口です。

JR上野駅から東京都美術館へ向かうための改札口~公園改札
JR上野駅から東京都美術館へ向かうための改札口~公園改札

反対側の入り口から見たJR上野駅の公園改札。

東京都美術館から見たJR上野駅の公園改札
東京都美術館から見たJR上野駅の公園改札

公園改札口を出てまっすぐ道なりに進みます。

すると右手に交番が見える4車路に着きます。

右手のスターバックスコーヒーを通り過ぎるように、右なりの道を進んでいきます。

左手に上野動物園が見えると、前に赤色の建物が見えてきます。これが東京都美術館になります。

東京都美術館の入り口は地下にあるので、階段かエレベーターで下に降りましょう。

なお、ほかには東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅からなら10分程度で、京成電鉄京成上野駅からなら10分程度になります。

駐車場はありませんので、車での来館できないので注意が必要です。

東京都美術館を中心とした上野公園周辺の情報についてはここを参照ください。

チケット購入方法

観覧料(税込み)は以下の通りです。

一般2,000円
大学生・専門学校生1,300円
65歳以上1,200円

ゴッホ画業の初期から死去する晩年までの間の厳選された50点が2,000円というのは格安でしょう。

購入時には公式サイトから購入するのがいいでしょう。

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