副業を始めとしたビジネスには形態があると聞いたけどどんなことなんだろうと疑問に思うかと思います。ここではフロー型ビジネス、ストック型ビジネスなどの言葉を整理します。
フロー型は一時的な資金流入で、ストック型は継続的な資金流入でのビジネス形態のことを意味します。
フローとはflowの英語から来ており、「流れ」を意味します。このため、フロー型ビジネスは、商品売買やサービス利用時の一回限りでの取引により収入を得る形態になります。もちろんお得意様などで継続的な購入・利用による収入があるでしょう。ただ契約等で保証されていませんので、お得意様の気分次第で収入の有無が変動します。特徴としては、ストック型と比べて比較的手軽に開始できることです。反対に売買・利用時での取引に応じた収入となるため、安定性は低いです。加えて、取引に必要な商品やサービスを都度用意・提供する手間が必要になります。
個人が実施できるフロー型ビジネスの例について説明します。代表的なのは、User Eatsの配達員といったデリバリーサービス提供者、発見した掘り出し物をほかの人に販売するせどり行為、アクセサリーや革製品を自作するハンドメイド販売、新薬効果確認被験者としての治験などがあります。せどりでは例えばアンティーク調の家具を安値で購入し、自身の手数料を加味した額で販売し、その差額が収益となります。都度の売買取引で収入を得ていることになります。
他方の、ストックとは英語のstockで、「蓄え」を意味します。このため、ストック型ビジネスでは、ユーザが継続的に商品を購入、あるいはサービスを利用した対価として支払う金額を収入として得る形態になります。ユーザにとって価値のある商品・情報の提供や、顧客との契約締結、会員数の確保が重要です。この特徴のため、フロー型と比べて長期的な視野が必要になります。反対に契約締結や会員数の確保ができ、一度収入が得られる仕組みを構築できれば良いため、高い安定性を持っています。この蓄えを構築できるまでは多大な労力が必要ですが、それ以降では維持するための労力だけで済みます。
ストック型ビジネスにて、個人が実施できる例としては以下の通りです。代表的なのは、賃貸不動産への投資や、特定分野に特化した有料メルマガでの情報提供、利用レビューを主体としたアフィリエイトブログ、高配当株を主とした株式保有などがあります。例えば、賃貸不動産では入居者から毎月一定額を家賃として支払う契約を締結していますし、有料メルマガでは月額料金×会員数の額が毎月収入となります。これらは明日実施したとしても収入はないでしょう。しかし収入を得る仕組みが構築できれば毎月安定した収入となります。
フロー型とストック型での特徴について以下の表でまとめてみましょう。軸としては安定性・収入を得るまでの期間・収入を得るまでの労力です。
軸 | フロー型ビジネス | ストック型ビジネス |
---|---|---|
安定性 | 低い | 高い |
期間 | 短い | 長い |
労力 | 都度必要 | 仕組み構築までは多大、構築後は維持のみ |
具体例 | デリバリー、せどり、ハンドメイド販売、治験 | 賃貸不動産投資、有料メルマガ、アフィリエイトブログ、株式配当金 |
本稿ではフロー型とストック型のビジネス形態の特徴についてまとめました。これらには優劣はなく、資金流入がその場限りでの取引によるものか、契約締結等での継続的な取引によるものかの違いです。これらの特色を理解したうえで、フロー型で短期的な資金を得ながら、ストック型での蓄えを構築していきましょう。ストック型での収入が安定してきたら、フロー型への労力を削減できるでしょう。
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